医師から「手の施しようがなかった」と告げられる

父親の諭哉さんは語ります。

「長女の身体にはジュニアシートのベルトの跡がくっきりと残っていましたが、奇跡的に軽傷でした。息子のほうは病院に到着してすぐ、心臓を直接マッサージするため、開胸手術を受けることになったのですが、手術後、医師から『手の施しようがなかった……』という説明を受けました。僕は、『なんとかしてください』とお願いしましたが、もうどうにもならないとのことで納得するしかなく、『わかりました』と伝えました。そのとき、息子の胸は開いたままの状態で、小さな心臓も全て見えていました」