<トランプ復活の立役者となったマスクは、独総選挙では「ドイツのための選択肢」を応援し、英国ではナイジェル・ファラージの「改革英国」を支持:木村正人>
トランプ前米大統領(右)と実業家イーロン・マスク氏
写真=AFP/時事通信フォト
トランプ前米大統領(右)と実業家イーロン・マスク氏(アメリカ・ペンシルベニア州バトラー)

[ロンドン発]ドイツ東部マクデブルクで12月20日、車がクリスマスマーケットに突っ込み、5人が死亡、205人以上が負傷した。捜査当局はサウジアラビア出身で2016年に難民認定を受けた医師(50)を拘束した。新年2月の独総選挙で移民・難民問題が争点化するのは必至だ。

医師は「イスラム恐怖症」とみられ、「ドイツは世界中のサウジ出身の元イスラム教徒を狩る秘密作戦を行っている」などと支離滅裂な主張を展開していた。このため、捜査当局はサウジ難民へのドイツ政府の扱いに対する不満が影響しているのかどうかも含め動機を追及している。

移民規制の強化を唱える欧州連合(EU)の問題児ハンガリーのオルバン・ビクトル首相はブダペストでの年次記者会見で「欧州に流入する移民、特に不法移民とテロ行為との間に関連性があることはもはや疑いようがない」と移民に対するEUの開放政策を批判した。

「ショルツ独首相は即刻退陣すべき」とマスク氏

第2次トランプ政権で歳出削減や規制緩和を進める新設の助言機関「政府効率化省(DOGE=ドージ)」を率いる実業家イーロン・マスク氏は自らが所有するソーシャルメディア、X(旧ツイッター)に「無能で愚か者のオラフ・ショルツ独首相は即刻退陣すべきだ」と書き込んだ。