「父からもらった端材で、家や神社の形をした貯金箱を作ったのを覚えています。中にリフト機構を入れて、お金が貯まると重みで扉が開くような仕掛けも作りました。図工の時間も『木型屋の息子だから』と周りから期待される。子どもなりにプレッシャーはありましたね」

もの作りが好きだった小学生の小松さんは、「将来は木型職人になりたい」と憧れた。

節句人形として飾れる「どんぐり兜」
写真提供=小松さん
節句人形として飾れる「どんぐり兜」

「木型、やってみないか」父からの誘い

中学、高校と進むにつれ、部活やバイトに夢中になり、工場に足を踏み入れることも少なくなっていった。「特に反抗期というわけでもなくて、一般的な思春期だったのかなと思います」と小松さんは肩をすくめる。