暮らしはそう変わらないのに貯金には大差

(PIXTA=写真)

年収500万円は、ごく一般的なサラリーマン家庭といえる。鈴木さん、川田さんはどちらも40代で住まいは郊外の分譲マンション。夫の年収は400万円程度、妻がパートで働いて、年頃のそう違わない2人の子どもを育てている。一見すれば暮らしぶりは同じように見えるだろう。

だが、鈴木家は順調に貯金を増やし、住宅ローンの繰り上げ返済をすでに2回も実行。450万円の貯蓄を確保して、次の繰り上げ返済を準備しているところだ。

一方、川田家の家計は火の車。ボーナスは毎月の赤字補てんに消え、貯金などできない状況が続く。

この違いはいったい、どこにあるのか?

少しずつの油断が重なって赤字を招く

毎月赤字の川田家も、特に贅沢をしているわけではない。ただ、鈴木家と比べてみると、多くの項目で1回りずつ出費が多いのがわかる。

特に目立つのは食費の違い。鈴木家では食べ盛りの男の子2人がいるのに、食費が収入の12.5%の3万5000円に留まっている。支えているのは米食中心の食生活だ。鈴木家では毎月30~40キログラム近い米を消費する。安い米なら1キログラム300円程度で買えるから、主食代は1万円前後で済み、残りは副食費に充てている。食材はもちろん特売日にまとめ買い、野菜は余すところなく使い切る。