ライバル企業と労組幹部の「共謀」
ところが、それを快く思わなかったのが、日本製鉄に競り負けたクリフスのCEOを務めるブラジル出身の帰化米国人であるゴンカルベス氏(66)だ。
2014年から同社のトップとして君臨し、業界団体である米国鉄鋼協会の会長も務めるゴンカルベスCEOだが、日本製鉄の訴状によれば、クリフスの中西部オハイオ州クリーブランド製鉄所に所属する全米鉄鋼労働者組合(USW)のデイビッド・マッコール会長(73)と共謀し、買収を反競争的かつ不法に妨害したとされる。
後述のように、当事者であるUSスチールの組合員が圧倒的に日本製鉄による買収に賛成しているにもかかわらず、マッコール会長はM&Aを阻止した。それにより、自身が代表する鉄鋼労組全体ではなく、勤務先であるクリフスや自分の「ボス」であるゴンカルベスCEOの利益になるように行動した利益相反のフシがあるのだ。
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