「自分で病気を予防していく」という意識が重要

けれども、それを踏まえたとしても、私たちが「医療の無駄」を感じやすいのは、薬を処方されているのに決まった通り服用していない人や、病院にたむろする高齢者を目にしているからだろう。だが見方を変えれば、一見元気そうな高齢者が病院を受診していたとしても、早期発見・早期治療のほうが医療費はかからない。また日本の医療制度設計の問題もある。検査や薬の処方をしなくても、医師から患者へ口頭で医学的指導をする時も診療報酬が加算されるような制度になれば、「無駄」が減る。

患者に症状を説明する男性医師
写真=iStock.com/kazuma seki
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そして個人としては信頼できる医師のところで診察や治療を受け、自分で病気を予防していくという意識が重要だ。皮肉な話だが、日本のような皆保険制度がない海外では、治療費が高くなるのを防ぐため、患者が進んで健診を受け、病を予防する意識が高い。一方で、保険診療がある日本は、安く治療を受けられることでかえって予防に対する意識が低くなってしまう。そういった医師の声がとても多い。私も実際、普段医療健康の記事を書いていて「予防」の記事は読まれないと感じる。

だがめげずに、最後は個人の健康を守る術を記したい。それが最終的に医療費を、国保料を下げることにつながっていくからだ。