――しかしいきなりレギュラーが『いいとも』ってすごい。

元木 タモリさんもめっちゃ気に入ってくれてました。「なんなんだ、おまえは」と言って。満面の笑みで「ここまで似てるのに、おまえは何でダメなんだ」って(笑)。半年も出させていただいてると後半は飽きてくると思うんですけど、タモリさんだけは毎回笑ってくれていました。中居さんとタモリさんにはもう一度お会いしたいですね。

「あんまり受け入れられている雰囲気ではなかった」本人にネタを見せた際の厳しい反応

――木村さんご本人に初めてご挨拶したのはいつだったのでしょうか。

元木 ちゃんとご挨拶、トークしたのは2年ぐらい前の配信番組が初めてでした。そこで今後の人生を変えるほどの大失敗をしまして……。

――大失敗ですか……。

元木 木村さんの前でアピールしてくださいという企画だったんですけど、ネタは飛んじゃうし、すべてにおいて僕の力不足が露呈してしまいました……。僕としては全力でかましたんですけども、あんまり受け入れられている雰囲気ではなかった。

ご本人の前での……木村拓哉さんの前での失敗、うまくできなかった挫折は相当で、変な話、オンエアを見るのもちょっと苦しくて、実はオンエアのときは見られなくて。しばらく立ち直れなかったです。

――つらい。

元木 しばらくはダメージありましたね、しっかりと。こういう話自体も、友達や芸人仲間に「どうやった?」って聞かれたら「まあまあ、大丈夫だったよ」みたいな強がりでしか当時は言えなくて。ほんとに失敗した、自分の実力不足で大失敗したことを言えるようになるまで時間がかかりました。もういまは自信満々に「大失敗しました(笑)」って言えるんですけどね。

僕自身の憧れ、思い入れが大きすぎたからこその反動

――YouTubeでその時の動画を拝見したんですけど、ちゃんと面白かったので、まさか元木さんがそんな落ち込んでいたのかと驚きました。

元木 あの時の僕は「どうイジられようか」しか考えていなくて、でもなかなか思ったようにイジってはもらえず……。いや、木村さんはちゃんとバラエティ的においしくなるようにしてくれたんですよ。

ただ、僕自身の憧れとか、思い入れとか、抱いた夢が大きすぎた。木村さんにここで認められて、公認をいただいて……みたいな夢が大きすぎたからこその反動で。だから本当は大したことないかもしれないですけど、僕の中で勝手に落差が大きかっただけかもしれないですね。