歯周病菌の「大好物」は炭水化物

歯周病は生活習慣が一番大きく関係します。以下のような生活習慣の方は、特に歯周病になりやすい傾向があります。ご自身の生活習慣を見直すきっかけにしていただければと思います。

①間食の多い人やタバコを吸っている人

間食が好きで、糖分の多い食べ物や飲み物を頻繁に飲んだり食べたりする人は、歯周病のリスクが高まります。

炭水化物は歯周病菌のエサになりやすく、口のなかに食べ物のカスが残る時間が長いと歯周病菌の繁殖を助長します。そのため、間食の回数を減らすか、間食後にすぐ歯磨きを行うなどして口の中を清潔に保つことが重要です。

また、喫煙者も非喫煙者に比べて歯周病のリスクが非常に高いことが知られています。タバコに含まれる有害物質は歯茎の血流を悪化させ、歯周病菌に対する抵抗力を低下させます。また、喫煙による歯茎の色の変化や出血が少なくなるため、症状が進行していても気づきにくい傾向があります。

歯ブラシをしても40%の汚れが残る

②「歯ブラシのみ」で口腔ケアを済ませている人

口腔ケアとして最も一般的なのは、歯ブラシを使った歯磨きだと思います。しかし、実は、歯ブラシを使った歯磨きだけだと、60%しか歯垢を落としきれないと言われています。1日3回、食後に歯ブラシをしていても落としきれない40%の歯の汚れが積み重なることによって、歯周病に繋がってしまいます。

歯垢をきっちり落とすために、デンタルフロス(歯間ブラシでも可)を使うことが理想的です。1日3回フロスをするのが大変であれば、夜1回だけでも十分効果があります。

歯磨き粉、歯ブラシ、デンタルフロス
写真=iStock.com/Inna Dodor
※写真はイメージです
③次の歯医者の受診日が決まっていない人

歯医者の定期健診を受けてない人は歯周病になりやすいです。歯肉に隠れている歯の部分は完璧に磨くことができないので歯垢がたまり、歯石になってしまいます。

そういった歯石を歯磨きで落とすことはできないので、歯科医院の定期健診で掃除をする必要があります。私の経験では、1年以上歯科検診に行っていない方は、ほぼ歯周病だと思ってよいと思います。