食が細くなってきた人にすすめたい調味料
一般的に、高齢になると、コレステロール値は少しずつ下がってきます。それは、体内で作られるコレステロールの量が減るからです。作る能力が少しずつ落ちてくるのです。
なので、本当は肉を食べたほうがいいのですが、体が受け付けなくなってくる人もいます。「ラーメンがいい」と勧めても、「ラーメンなんて重くてムリ。胃がもたれちゃう」と言う高齢者は少なくありません。
そんな時は「スイーツはどうですか?」と勧めてみます。とにかく、本人が食べやすいもので摂取することが大事なのです。
私はほとんど食べませんが、生クリームのたっぷり入ったスイーツやチョコレートには、コレステロールや脂肪が豊富です。
また、食が細ってきた人は、マヨネーズを活用するのもありだと思います。
例えば、食欲のない時でも、マヨネーズをかけたちくわは、不思議と食べられます。冷やしうどんにマヨネーズをかけるのもいいですね。
そういえば、宮崎の名物・チキン南蛮は唐揚げにタルタルソースをかけてありますが、酸味があるためか、ボリュームがあってもペロリと食べられます。
そうやって考えると、マヨネーズはすごい発明なのだと、改めて感心させられます。栄養が足りない時の強い味方なのです。
ストイックなほうが免疫を下げる
ちなみに私はアメリカに住んでいましたが、その時は「マヨネーズはまずい」と思っていました。いわゆる“クラフトマヨネーズ”です。ところが日本に帰ってきてキユーピー製のものを食べたら、そのおいしさに感動したのです。
今では“減塩”とか“カロリーオフ”のものも出ていますが、私は普通のタイプがおいしいと感じます。これは、高齢になってからの共通原則で、体が欲している食べ物は、やはり「うまい!」と感じるのです。
近頃は変わりつつあるようですが、日本では「忍耐」や「我慢」が美徳とされてきました。まるで「ストイックな生活が体にいい」と思っているかのごとく、ダイエットのため好物を我慢したり、検査数値が悪いからとお酒をやめたりしてきたわけです。
しかし、免疫力のためを考えると、それは間違った行動だと言えそうです。
なぜなら、ストイックなほうが免疫を下げるからです。
人間の体は実によくできていて、高齢になり、だんだん食べられなくなると、体がおいしいと思うものを欲するようになります。
その時に「我慢、我慢」と欲求をおさえていると、どんどん免疫力が下がってしまうのです。