坐禅をすると遺伝子に変化が起こる?
坐禅をしたことがありますか?
背筋を伸ばして座り、自分と向き合う精神統一法ですね。
仏教の修行からきていますので、難しいとか、宗教的という印象があるかもしれません。
ちなみに、坐禅や瞑想から宗教的な要素を除いた「心」や「脳」のトレーニングがマインドフルネスといわれています。欧米などでは、医療機関でも治療の一環として使われることがあります。
坐禅には、多くのメリットがあることが脳科学研究で検証されています。
坐禅を続けていくことで、心が穏やかになる、大変なことがあっても動じなくなるという研究があります。
さらに、最近わかってきた非常に驚く研究があります。坐禅をすることで、遺伝子に変化が起こるというのです。
DNAというのは皆さんご存じでしょう。遺伝子の構造、配列を決めているものです。
DNAにヒストンというタンパク質がつき、立体的な構造を作っています。それがコンパクトにまとまったものが染色体といわれるもので、一つひとつの細胞の中につまっているわけです。
体の免疫力を上げる遺伝子にも影響
人間というのはたくさんの細胞をもっています。脳も脳細胞からできています。その遺伝子や染色体構造に、坐禅を続けていると変化が起こることがわかってきたのです。
この変化はいくつかありますが、わかってきているのがDNAのメチル化です。
少し専門的になりますが、DNAにはATGC(アデニン、チミン、グアニン、シトシン)という4つの塩基があって、それがつながって長い紐状になっています。その中のCに当たるシトシンがメチル化されて科学的な変化を起こします。
その科学的な変化が染色体の大きな構造を変えて、ある特定の遺伝子を発現しやすくする、もしくは発現できなくする。坐禅を続けることで、そんな変化が起こるのです。
たとえば、いくつかわかってきていることの中で、体の免疫力を上げる遺伝子などに変化が起こるということがあります。
このように、坐禅を続けるというのは、単に気持ちが落ち着くとか、何となくの曖昧なものではないのです。
実際に体の遺伝子に変化が起こって、坐禅をする前の自分と違う状態になるのです。
それが脳にいろいろな変化を起こし、世界の捉え方が変わってくる。非常に不思議な感じもしますが、実際に科学的に検証されてきたことです。
坐禅の方法は、さまざまありますが、僕たちがやっている「脳磨きマインドフルネス」もご参考にしていただくといいでしょう。