説明責任追求「どういう意味?」の効用

このアプローチは、無意識にネガティブな言葉を使う人には、特に効果的です。

この方法を用いることで、以下の効果が期待されます。

◎相手が自らの言葉に責任を持たざるを得なくなる。
◎ 相手が言葉の意味や背景を明確にすることで、感情的な攻撃から論理的な議論へと移行する可能性が高まる。

攻撃してくる相手は、あなたを攻撃してくる際には自身が過去に受けた苦い経験をベースに、自分が傷ついた言葉を使って、あなたを攻撃してきます。

彼ら自身が子供の頃や新社会人のとき、上の立場の人たちから厳しい叱責を受けてきた結果、似たような状況を目の当たりにすると、その経験を反射的に思い出してしまうのです。

質問に怒って指差し
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そのため、過去に言い返せなかったツラい感情や怒りの感情を現在の相手(あなた)に向けて発散することがあります。それを考慮すると、彼らには少しだけ同情もできますが、それによって相手を傷つけることは決して許されないことです。

実際、過去の苦しい経験を持つ人の中でも、他者にその痛みを与えたくないと感じて自制する人は多くいます。虐待を受けたすべての人が同じ行動を繰り返すわけではありません。

しかし、一部の人は、その自制心を失ってしまうことがあります。そういった人にビクビクした態度を取ることは、相手の悪の感情を助長させるだけです。

だからこそ、相手の攻撃的な言葉に対して、こちらが感情的に反応するのは、最も避けたい行為です。

「どういう意味ですか?」と冷静に繰り返し問い返すことで、相手に自らの言葉の意味や背景を考えさせることができ、繰り返し行なうことで、あなたに対する無意識の言葉攻めが減少します。