アメリカ人の3人に1人が「別々の部屋で就寝」
パートナーと寝室やベッドを分ける「睡眠離婚」が注目を集めている。離婚とはショッキングな表現だが、平たく言えば「眠っているあいだは別々の部屋で過ごしましょう」という趣旨だ。お互いが熟睡できる環境作りを目指す、前向きな取り組みだ。
米睡眠医学会(AASM)が昨年実施したアンケート調査によると、約2000人の成人男女のうち、別々の部屋で「いつも」眠っていると回答した人が15%、「ときおり」を合わせると35%に上った。およそ3人に1人が「睡眠離婚」を経験していた。
調査からは、互いの生活サイクルに合わせるのに苦労している様子がうかがえる。半数以上にあたる58%の人々が、パートナーの睡眠を妨げたり、妨げられたりしないように、何らかの手段を講じたことがあると回答した。睡眠時間をずらして相手に合わせる(33%、複数回答)、アイマスクを着用する(18%)、耳栓を使う(15%)などとなっている。
2人で快適に眠ることは難しいようだ。米寝具レビューサイトのスリープ・オポリスがアメリカの交際中の成人1000人以上を対象に実施した調査によると、半数以上にあたる56%が、週に2晩以上パートナーに起こされていると回答している。
そんな中で注目を集めるのが睡眠離婚だ。スリープ・オポリスによると、およそ3人に2人にあたる65%の人が、睡眠離婚で「睡眠の質が大きく向上」したと回答。「多少効果がある」(27%)と回答した人を加えると9割が効果を実感しているという。「効果がない」はわずか7%だった。単に寝室を分けるだけの睡眠離婚だが、快眠に味方しているようだ。
キャメロン・ディアス「睡眠離婚をふつうの習慣にすべき」
睡眠離婚は、セレブたちが実践していると告白したことで注目を浴びた。全米日刊紙のUSAトゥデイによると、米俳優のキャメロン・ディアス氏(51)は昨年12月のポッドキャスト番組で、「寝室を分けることをふつうの習慣にすべき」と語っている。
ディアス氏の場合、事情は少々特殊だ。夫婦それぞれの自邸のほか、共同生活のための家を所有している。共用の家で過ごしながら、状況に合わせ、各自の寝室で寝たり共同の寝室で寝たりと使い分けているという。