ヨーグルトの語源はトルコ語
チュルク諸語の代表的な言語がトルコ語である。yogurt(ヨーグルト)は「ヨウガート」と発音し、英語っぽくない発音をするが、これはトルコ語で「濃縮する」「濃厚にする」という意味のyogurtをそのまま英語に借入したものだ。
トルコ語のyogurtのgは軟音で、発音は英語のwの音に近く、「ヨウルト」のように聞こえる。
英語は「アングロ・サクソン人が話していた言語」
アングロ・サクソン人とは、ユトランド半島とドイツ北岸のエルベ川下流域に居住していた、アングル人・サクソン人・ジュート人のゲルマン系3部族の総称である。
彼らは5世紀の中頃に、ブリテン島に侵攻し、先住民のケルト系ブリトン人を征服した。
アングル人という名称は、彼らが住むユトランド半島の海岸線沿いの地形が「釣り針(古英語でangel)」に似ていたことに由来し、「アングル人の住む土地」から「イングランド(England)」という国名が生まれた。
「英語」のEnglish(イングリッシュ)も「アングル人の話す言語」が語源だ。
一般に、英語の歴史はアングロ・サクソン人が話していた言語から始まる。サクソン人(the Saxons)の語源は「ナイフを持った兵士」で、彼らが戦闘的な民族であったことを示唆する語、ジュート人(the Jutes)は「ユトランド(Jutland)の住人」に由来する語である。
サクソン(Saxon)はドイツ語のザクセン(Sachsen)が訛った語であるが、ドイツ北岸のエルベ川下流域からホルシュタイン(Holstein)一帯に居住していた。
ホルシュタインはドイツ語読みだが、英語なら「ホルスタイン」で、日本でも家畜牛の一種で、乳量が多く代表的な乳牛として知られる。
語源はドイツ語の「森の住人」に由来する。ブリテン島には渡らずに、大陸に残ったザクセン人は6世紀初めにライン川一帯に勢力を広め、9世紀初めにフランク王国のカール大帝に征服されてサクソニアと呼ばれるようになり、ローマ・カトリックに改宗する。
844年、リウドルフィンガー家のリウドルフがザクセン諸部族をまとめてザクセン公となり、フランク王国内で力を持ち、919年にハインリヒ1世は東フランク王となってザクセン朝を開き、その息子が962年に西ローマ皇帝の称号を授けられ、初代の神聖ローマ皇帝オットー1世となるのは前述の通りだ。