入試に強い子は「才能よりも努力を続けられる」
①小数・分数計算に不安がある
②図を書くことを億劫がる
③旅人算の追いかけ・追いこしの考え方に不安がある
原因が①や③の場合は、時計算のテキストばかりやっていても、実はあまり解決になりません。小数・分数の計算や旅人算の基本に立ち返る必要があります。
「どこに戻ればいいか」がわかるうちはまだいいのですが、理解の甘い単元をいくつも残しておくと、そのうちどこでつまずいているのか、どこに戻ればいいのかがわからなくなってきます。
授業が進んでいったときに、戻りながらも新しいことを習得していくのは大変です。
そうならないように、4年生のうちから、基本をおろそかにせずに復習していくことが必要です。とくに算数はこのようなことが多いので、得意不得意が出やすくなります。
逆にいえば、一つひとつコツコツと積み上げていくことができれば入試にちゃんと間に合います。その意味では、「才能よりも、努力を続けられることのほうが、入試の結果に与える影響は大きい」とSAPIXの先生は話されていました。
わからなくなったら「答え」を見てもいい
苦手な分野の問題では、「考えなさい」と言われても何をどう考えたらいいのかわからない場合もあります。答えまでは出せなくても、問題文を読んでわかることをまとめるなど、できる限りのことはするべきですが、それでも途中で固まってしまうこともあるでしょう。その状態で、さらに問題に取り組み続けても、なかなか解決しないものです。
そういうときは、どうしたらいいでしょうか。SAPIXの先生は、解説を見てもかまわないと言います。まずは考えようとすることが大事ですが、どうしてもわからなかったら解説を見てしまいましょう。
ただし、あきらめて解説を全部読むのではなく、たとえば算数の問題であれば、解説の流れに沿って、解説部分を上からちょっとずつ見ていくのです。途中で「あ、そういうことか」とわかったら解説を閉じて、続きを考えます。そうやって自分で考える部分をできるだけ増やすのです。
慣れてきたら、時間はかかっても全部自分で考えることを優先しましょう。自分で納得するまで考えてから解説を読むと、よい解き方はなぜよいのかが理解できます。
「なるほど! そういうことか!」と腑に落ち、この経験が大きな力になるのです。