『ファンタスティック・ビースト』も大人気
『ハリー・ポッター』が増殖し続けている。
昨年6月にとしまえん跡地に「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京‐メイキング・オブ・ハリー・ポッター」が開園し話題になった。西武池袋駅には9と4分の3(らしき)番線が設置され、ハリーとロンとハーマイオニーが大きく描かれた電車がひっきりなしに走っている。
『ハリー・ポッター』の増殖はそれ以前から始まっていた。『ハリー・ポッター』のこれまでを確認すると、まず、J・K・ローリング原作の『ハリー・ポッター』シリーズは1997年〜2007年に7巻が発売され、映画は2001年〜2011年に8作品(最終巻の映画化『ハリー・ポッターと死の秘宝』がpart1、part2になっている)。
2016年に『ハリー・ポッター』の世界から70年前を描いた『ファンタスティック・ビースト』が作られ現在まで3作品ある(5作品で完結するようである)。この作品は原作本が先ではなく、J・K・ローリング自らシナリオを執筆した映画『ハリー・ポッター』の純粋なスピンオフ作品として作られている。
そして、2016年にロンドンで初演された舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』があり、日本では2020年から今も上演されている。
どうしてこれほど人気があるのか
主立ったものは以上だが、その他にもゲームが何種類かある。人気があるのはアクションゲームの『ホグワーツ・レガシー』、また『ハリー・ポッター』の中のスポーツ「クィディッチ」のゲームもある。ちなみに、「クィディッチ」は実際のスポーツとしてアレンジされ世界大会も行われた。
ざっとこんなところが『ハリー・ポッター』の増殖具合だが、どうしてこれほど人気があるのか。同時期に公開された『ロード・オブ・ザ・リング』は、J・R・R・トールキン原作の小説が続けて映画化されることはあったが、これほどまでの広がりは見せていない。
私の専門が映画であり、『ハリー・ポッター』が広がりを見せているのは、映画のヒットが背景であることは間違いないので、映画『ハリー・ポッター』シリーズを軸に特徴を考えてみたい。