待合室が明るい病院は信頼してよい

実際に足を運んだら、「待合室が明るく、にぎわっているかどうか」をチェックします。待合室のにぎわいは、医師が患者に真摯しんしに向き合っていることの表れです。おそらく薬の使い方も適切なのでしょう。高齢の患者がまともに歩けないぐらいヨボヨボしていたら、薬の使いすぎが考えられます。

また、待合室が暗くてどんよりしているような病院は要注意です。患者が緊張してしまうぐらい医師が横柄で怖いということも考えられます。これも避けたほうが安全です。

病院の受付で質問している女性
写真=iStock.com/JGalione
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次に大切なのが、「周囲の口コミ」です。

高齢になれば、付き合う人の中に病院通いしている人が増えていきます。自然と「あそこの病院はいい」「あそこはよくない」といった話題が出るようになります。こうした患者視点の情報はわりと当てになるので、積極的に耳を傾けましょう。

最後はやはり、「実際に受診してみて、自分と相性が合うかどうかを確かめる」、これに尽きます。

よい医師と出会えれば、その後の安心感がまるで違ってきます。根気強く探して、頼りになる「かかりつけ医」を見つけてください。

いい医師とダメな医師の見分け方

では、よい医師の条件とは何でしょう。決して学歴の高いことや立派な肩書ではありません。メンタルを含め体の具合をよく聞いてくれること。そして経過がよくなければ、すぐに薬や治療方針を変える柔軟性を持っていることです。

患者の話をろくに聞かず、パソコン画面から目を離さなかったり、検査数値や自分の診断に執着したりして治療法を押しつけてくるような医師にかかれば、寿命を縮めかねません。

また、処方された薬を飲むとだるくなる、ぼーっとする、あるいはめまいがするなど、明らかな不調を訴えているにもかかわらず、「飲み続けていれば効果が表れますから」などと言って同じ薬を出し続けるような医師は、要注意です。さっさと替えるべきです。

反対に、薬を変えたり量を調整してくれたりする医師なら、安心して任せることができるでしょう。

同様に、こちらの訴えに対し、「少し様子を見てみましょう」という医者にも疑問を覚えます。自分の治療方針を押し通す、あるいはほかの治療法を知らない恐れがあります。おそらく何度訴えても、同じ答えしか返ってこないでしょう。