「受け止め」と「ねぎらい」が重要
子供に限らず、大人であっても、自分が疲れているときや焦っているとき、絶望を感じているときに、誰かに「みんな大変なのは同じ」「世の中って、そんなものだよ」などと言われることで嬉しく感じる人は、ほぼいないでしょう。
社会人となり、職場の同僚が「なんでこんな面倒な作業をしないといけないのだろう」とグチを言ったとしましょう。あなたは「仕事なんだからやるしかない」としか言いようがないかもしれません。ただ、そういうときでさえ、衝動で口に出してしまいそうな社会的な尺度や正論は、いったんは、脇に置いてみるのです。
その代わり、否定も肯定もせず「もう作業の半分が終わっているよ! あと少し集中して1分でも早く帰ろう」と伝えられたら、相手は安心感を覚え、なんとか作業を続けてみようという前向きな気持ちに少しは、なれるのではないでしょうか。
そんなふうに、相手の感情や、前向きな行動に目を向けた反応ができるということは、「受け止め」と「ねぎらい」のできる成熟度の高いコミュニケーションを取れる人であることの証しなのです。