大の勉強嫌いで年間200回遅刻していた高校時代
僕は中高一貫校の駒場東邦から東京大学に現役合格しましたが、もともとは大の勉強嫌いでした。小さいころからやりたくないことはまったくできないタイプで、中学こそ親の導きで無理やり受験できたものの、入学して以降はまったく勉強しなくなりました。
授業も勉強も苦痛でしかなかったので、成績なんて留年しないギリギリのレベルでいいと思っていました。実際、高校時代は年間200回以上も遅刻し、成績は学年最下位で模試もすべてE判定。それでも自分としては気にしていなかったのですが、高3になったころ、ふと「このままじゃ人生終わるな」と思ったんです。
どうすれば人生終わらずに済むかなと考えて出した結論が、日本トップの大学、東大に行くことでした。昔から少年漫画が好きだったので、『ONE PIECE』の主人公のように「今は弱いけどいつか絶対に海賊王になるんだ!」という気持ちで一発逆転を狙おうと(笑)。今考えれば本当に無邪気でしたね。中高と勉強の大変さを知らないまま過ごしたもので、それがどれほど無謀かなんて考えもしませんでした。
E判定から合格までの1年間で何をしたのか
とはいえ、高3の時点で学年最下位の人間が東大を目指すわけですから、先生をはじめ周囲からは「この成績で今から狙うなんて絶対無理」と散々言われました。いわば絶望的な状況だったのですが、そこで救いになったのが、主人公が絶望的状況から勝利する漫画『寄生獣』でした。この漫画を読んでいたおかげで、自分が助かる道、這い上がれる道は必ずあるはずだと思えたんです。
結果からいうと、その後慶應の経済と理工、早稲田の理工、東大の理科I類を受けてすべて合格し、先生からは「実質的に最後の3カ月間の伸びだけで受かったんだからすごいな」と言われました。
僕がわずか1年の間に何をしたのか――。なにしろ最下位からのスタートですから、人と同じことをしていたのでは差を埋められません。そこで、いわゆる普通の受験勉強とはまったく違うことをしようと、徹底的に“逆張り”したのです。