今年も残りわずかだ。年内にふるさと納税をする場合、注意すべきことはあるのか。金融教育活動家の横川楓さんは「駆け込みだからといって急いで何も考えずに返礼品を選んでしまうと、損をすることもある。特に、返礼品が届くタイミングには要注意だ」という――。
カニ
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「2000円を除いた金額」が還付や控除の対象になる

毎年この季節になると話題になるのが、「ふるさと納税」。12月の今、駆け込みでふるさと納税をしようと思っている方も多いのではないでしょうか。

そんなふるさと納税ですが、駆け込みだからといって急いで何も考えずに返礼品を選んでしまうと、せっかくのふるさと納税で損をしてしまうなんてことも。

今回はふるさと納税の基礎知識から、駆け込みふるさと納税の注意点についてお話ししていきたいと思います。

まずはふるさと納税の制度ができた背景ですが、大都市と過疎地域では税金を納める人数が異なり、入ってくる税収も変わってきます。ふるさと納税としていろいろな地域に寄付をすることで、財政的に応援できるようにしようということで、制度が始まりました。

ふるさと納税は「納税」という言葉がついていますが、実は寄付の制度。故郷や応援したい自治体などに寄付をすると、寄付額のうち2000円を超えた金額が所得税の還付や住民税の控除となる制度です。

限度額まで使っても「いらないもの」を選ぶのは無駄遣い

そして、ふるさと納税をするにあたって一番の悩みどころが、やはりどの返礼品を選ぶか。駆け込みふるさと納税ではとにかく今年のふるさと納税を間に合わせるのに必死で選んではいけないものを選んでしまうことも。返礼品を選ぶにあたり、注意しないといけないポイントがあります。

何よりもまず考えておきたいのが、その返礼品は本当に必要なものかどうかというところ。ふるさと納税は所得税が還付されたり、住民税が控除されたりはしますが、たとえば2万円分の返礼品を選んだのであれば、その時点で2万円分は出費があります。

ふるさと納税をするにあたって自分がどのくらいの金額ふるさと納税をできるのかシミュレーションしてから返礼品を選ぶ方がほとんどだと思いますが、シミュレーションした金額に間に合わせるためにとりあえず選んだけど、やっぱりそこまでいらなかったとならないように、必要なものかどうかはしっかりと考えるようにしましょう。