洋服はストックではなく、あくまで消費財

以前は百貨店で洋服を買っていましたが、airClosetというサービスを利用するようになったのは、そのためです。月額1万円前後で、スタイリストが選んでくれた洋服が3着送られてきて、試着して気に入ったものは購入できますし、気に入らなければ返品できます。

洋服はストックとして積み上がるものではなく、あくまで消費財ですので、これで十分だと考えています。

なるべく消費に使うお金を最小限にして、キャッシュフローには極力お金を使わず、将来プラスのリターンをもたらすストックにお金を回すことが習慣になると、お金は自然と貯まるようになります。

毎日の支出の中で投資の比率が増え、資産を積み上げていくほど、自由になるお金や時間が増えて、選択肢も増えていきます。

一度に使うお金は数百円かもしれませんが、たとえ一度に出ていくお金がどんなに安くても、自分の将来の健康や資産の蓄積につながらないものには、お金を使わないという発想です。

もちろん、すべての出費を投資に回すのは難しいことですが、仮に先月10万円使ったとしたら、そのうち何パーセントは、将来、お金や時間を生み出してくれるものに使えたのか、お酒やたばこのようにマイナスのリターンしかもたらさないものにいくら使ったか、割合を見直してみることをおすすめします。

お金と時間がどんどん貯まっていく仕組み

お金と時間にゆとりのある豊かな生活を送るためには、初期投資が大切です。

初期投資にお金を使うと、その後、お金や時間を節約でき、生活のクオリティが上がるからです。

ヘルシオのホットクックやウォーターオーブンなどの調理家電は典型的な初期投資です。最初に数万円かかりますが、おいしい料理を自宅で手軽に作れるようになるので、食費や手間がかからなくなり、お金と時間がどんどん貯まっていく仕組みをつくることができます。

新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う巣ごもり需要で人気となっている自動調理鍋の売り場(=2020年12月24日、東京都千代田区のビックカメラ有楽町店)
写真=時事通信フォト
新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う巣ごもり需要で人気となっている自動調理鍋の売り場(=2020年12月24日、東京都千代田区のビックカメラ有楽町店)

お金持ちを見ていると、この初期投資が上手だと感じます。

初期投資をすることによって、月々の支出を減らしたり、有利なサービスを受けられたりする。世の中には圧倒的にそういうものが多いのです。

お金があるから初期投資できると思われるかもしれませんが、スタート地点は同じです。

電車に乗るたびに切符を買うより定期券を買うほうが、お金や手間が省けます。差額はわずかなものかもしれませんが、それをコツコツ貯めて、初期投資に回せるかどうかで、大きな差が生まれます。