国民皆保険がない米国より高いお金を払っている
これは余談ですが、生命保険を日本に初めて紹介したのは福沢諭吉です。欧米に旅行する人向けの手引書で生命保険を人の「生涯を請け合う事」としています。非常にポジティブな印象を与えますよね。
実際、人生の中で2番目に高い買い物が保険といわれるほど、日本人の保険料は世界的にも突出しています。
アメリカは国民皆保険ではありません。日本のように優れた社会保険はありません。それでも、日本国内の死亡保険への加入金額は平均すると、アメリカよりもかなり高い水準です。医療保険やがん保険が日本で売れていることも、いかに保険好きかを物語っています。
昔から日本には、「生命保険は社会人になって入社と同時に入るもの」という慣習があります。入社と同時に職場に出入りする保険のセールスの勧誘で加入した人もいるでしょう。自動で給料から天引きされているので、生命保険に入っている感覚が薄い人もいるはずです。
プラスサムゲームなら長期投資がいい
そのため、自分が加入している保険の内容を全く知らない人も少なくありませんが、内容をきちんと確認すると高すぎる保険料を支払わされていたり、不要な保険やオプションをつけられていたりするケースも珍しくありません。
保険は1度見直すと、年間で10万円、10年ならば100万円というかなり大きな支出の削減にもつながります。
私のクライアントも私と一緒に保険を見直して、不必要な保険を解約して年間10万円、多い人だと50万円という金額を節約して投資や貯蓄に回しています。
私はクライアントに、とにかくマイナスサムゲームを避けて、プラスサムゲームだけに手を出していくようにアドバイスしています。そして、プラスサムゲームの代表例が長期の金融投資です。
世界経済全体やアメリカ経済全体は伸びていくことが予想されます。結果的に投資した人みんなが出したお金以上の利益を得られる可能性が非常に高い仕組みになっています。
お金を出す際には、世の中の常識に惑わされずに自分の頭で、マイナスサム・ゼロサム・プラスサムのどれに該当するかを考えましょう。