人類は感染症のパンデミックをどのように乗り越えてきたのか。駿台予備学校世界史科講師の茂木誠さんは「天然痘は古代から人類を苦しめてきた感染症だ。18世紀のイギリスで医師のジェンナーが種痘法を確立したことで、人類は天然痘を克服することができた」という――。

※本稿は、茂木誠『世界と日本がつながる 感染症の文明史 人類は何を学んだのか』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

エドワード・ジェンナー(1749~1823)、英国医学者
写真=Roger-Viollet via AFP/時事通信フォト
エドワード・ジェンナー(1749~1823)、英国医学者

人類最初の「予防接種」はアジアから始まった

天然痘は、ユーラシア大陸でも周期的に小規模な流行を繰り返していました。