アメリカ人男性と離婚した長女は帰国することに

江川家には、長男のほかにアメリカに住んでいる長女(43歳)がいる。長女は日本で8年ほど会社員をしたのち、友人を介して知り合ったアメリカ人と結婚。結婚後はアメリカ西部の都市で夫と暮らしていた。

コロナ禍の影響で3年ほど帰国していなかったため、長女の様子はたまに電話で聞くくらいだったが、最近の電話で「ダンナと離婚することになった」と言われた。江川夫婦は、「子供はいないが、夫婦で仲良く暮らしているもの」と思っていたために、ものすごく驚いたそうだ。離婚の原因は夫の浮気だそうで、裏切られたショックから、長女は精神的にかなり不安定な状態になっている。

慰謝料として数百万円程度のお金をもらう予定らしいが、離婚後は帰国するしかないと長女は考えている。長女が帰国すれば、当然、江川家の生活コストはアップする。そのことが気になって、江川さんは筆者にキャッシュフロー表の作成を依頼する流れになった。

バンドでプロになる夢が破れてからは自室にこもる

長男はバンド活動をしていた時だけではなく、高校や専門学校時代にアルバイト経験はない。専門学校時代はひと月3万円の小遣いを渡していたが、小遣いはスタジオ代など、音楽関係の出費に消えていた。オーディションが近づいて、スタジオにもる時間が長くなったときは、親に小遣いの無心をすることも少なくなかった。

ライブのステージでギターを弾く人
写真=iStock.com/piola666
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江川さんの現役時代は、月に50万円以上の手取り収入があったことから、長男から要求されるままに小遣いを渡したそうである。現在もひと月2万5000円、年間で30万円ほど、小遣いを渡している。長男に渡す小遣いは、ゲームの課金やたばこ代に消えているそうだ。

もちろん江川さんとしても、長男にたびたび働くように促してはきたが、ハローワークに行くなど、就職活動をおこなった形跡はない。また13年前の定年退職時には、退職金を含めて貯蓄が6000万円以上あったが、その後、家の建て直しもあって、3500万円くらいまで減っている。

ここからが、キャッシュフロー表の出番である。