職場に自分を嫌う人がいるとき、どう対応すればいいか。JRAジョッキーの川田将雅さんは「大切なのは、好かれることよりも必要とされることだ。求められる技術と結果を提供できれば、嫌われていても仕事はくる」という――。
※本稿は、川田将雅『頂への挑戦 負け続けた末につかんだ「勝者」の思考法』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
「こうやりなさい」と教えられることが嫌いだった
僕は昔から、誰かに「こうやりなさい」と言われたり、「だからこうなっていくんだよ」と教えられたりすることが、どうしても好きになれませんでした。
だとすれば、自分で上手くなる道を探していくしかありません。
自分の目で見て、自分の頭で考えて、自分の中で消化していく──。それを繰り返してきました。競馬学校時代なら津村(明秀)、デビューしてからは先輩である安藤(勝己)さん、彼らが馬に乗る姿を観察し続けました。
もちろん、手の長さも足の長さも、人はそれぞれ違います。もっと言えば、関節の可動域も違いますから、誰かとまったく同じ動きはできません。
そこで、自分のこの体で、彼らの動きを再現するにはどうすればいいんだろうと想像します。両者を俯瞰で捉え、深く深く想像するのです。
そして、自分の体に落とし込み、実践する──。
ちなみに僕は、頭の中でイメージできないことを、自分の体に落とし込むことはできません。それも含めての想像であり、想像力ですよね。