格付け会社はEV事業の「選択と集中」に着目

3月7日、有力信用格付け業者のS&Pグローバル・レーティングは、日産自動車の過去3年間の収益性や販売台数の低迷を理由に、同社の信用格付けを“トリプルBマイナス(BBB-)”の投資適格級から、“ダブルBプラス(BB+)”の非投資適格級(ジャンク級)へ1段階引き下げた。

S&Pは、長引く供給網(サプライチェーン)混乱、コストの増加、世界的な景気減速や金利上昇で、今後1~2年間は世界の自動車関連企業を取り巻く環境は厳しい状況が続くと予想している。S&Pは、当面、日産の自動車事業の業績の回復は難しくなったと判断したとみられる。今回の格付け引き下げは、日産の資金調達コストにも悪影響が及ぶことが懸念される。