「本の読まれ方」は今後確実に変わる

09年7月の発売直後に購入したiPhoneも、手放せないツールのひとつ。手のひらに収まるまでに小型化され、ポータビリティという点では完成型です。気になるブログをサッと確認したり、類語辞典を引いたりできるのは大変便利です。また1日2回を目安にiPhoneからtwitter(ツイッター)を見ています。簡単に言えば、チャットとブログのよきところを足して2ちゃんねるの嫌なところを差し引いた感じがある。まったく新しいフラットな交流の場なので、私も読者との交流に活用しています。中毒性が高く時間を取るのが難点ですが、手を出してみて損はありません。

手帳はアナログのバーチカル式/イチオシは高橋書店「リシェル3」。見開き2ページで1週間分、曜日は左から右へ、タイムテーブルは上から下へ流れ、適度な余白がある。また週末を休みにあてるためには土日欄が平日欄より小さいタイプがいい。

デジタルツールのなかでも、Kindle(キンドル)は必携の道具です。英語の文献を驚くほど早く、安く手に入れられます。「フォーブス」「エコノミスト」「サイエンス」「ニューヨークタイムズ」などの海外の雑誌や新聞は、発売日に注文しても届くのは3日後。しかしキンドルでは発売と同時に、ずっと安く手に入れることができます。しかも場所をとらず、持ち運びも簡単。日本語の書籍はまだ発売されていませんが、大きな影響があるのはあきらかです。今後、確実に世界中で「本の読まれ方」は変わっていくでしょう。

私と同年代の人たちは、定年まで10年を切りました。デジタル化の波から逃げ切れるかどうか微妙なところです。20代の若者に比べれば、デジタルツールへの順応には時間もかかるでしょうし、不安もあるでしょう。けれども、これからの進展は不可逆です。なにより、こんなに楽しく刺激的なツールを使わないのはもったいない。使い続ければ、必ずや知的生産につながるはずです。