長時間の会議を集中して行うにはどうすればいいのか。400以上の企業や官公庁に組織変革支援を行ってきた沢渡あまねさんは「1時間ごとに10分程度の休憩を挟むといい。その際、会議のパフォーマンスを高めるために5つの方法を意識してほしい」という――。

※本稿は、沢渡あまね『話が進む仕切り方』(技術評論社)の一部を再編集したものです。

時計の文字盤が表示されたテーブルとそれを囲む椅子
写真=iStock.com/Terminator3D
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月曜朝イチ、午後イチの会議は極力避ける

会議や講義を進めるとき、どうしても集中しにくく進捗しんちょくしにくい“魔の時間帯”があります。たとえば、午後イチ。昼ご飯を食べた直後で眠くなりやすい。とはいえ、昼休み前は空腹でイラついたり、タイミングを逃すと社員食堂や近所のレストランが混雑してしまい、会議に集中できないことも。

曜日の設定も重要です。たとえば、月曜朝イチの会議。休み明けで気分がのっていない人が多かったり、通勤ラッシュや交通トラブルで出社した時点でヘトヘトになっていたり、子どもの急な体調不良の対応で遅くなったり、なにかと落ち着かない。

このような「魔の時間帯」の会議は、なるべく避けたいものの、そうもいかないことが多いでしょう。そんな場合の小技を紹介します。

● 午後イチはグループワークやディスカッションから入る

午後イチの会議で、偉い人の講話や通達から入るのはちょっと待った! 催眠効果抜群ですよね。ドラクエで言うところの「ラリホー」です。

午後イチに会議を設定する場合は、グループワークやディスカッションを取り入れましょう。頭と口を動かすことで眠気覚ましになりますし、冒頭にインタラクティブ(双方向)な取り組みをおこなうことで場の雰囲気が和らぎ、発言しやすくなり、会議が活性化します。私も午後イチの講義をするときは、冒頭の解説や自己紹介もそこそこに、いきなりブレークアウトセッションをおこなうことが多いです。

● 昼休み前は5分早く終わる

昼休み前の会議は、できれば5分程度早めに終わるようにしましょう。12時から昼休みなら、11時55分目標で終了する。かつ、事前にアナウンスしておくといいでしょう。

「11時55分には終わりたいと思います」

このひと言があるだけで、食堂の混雑が気になってヤキモキしがちな人も安心して会議に集中することができます。

午後にまたがる会議の場合、昼休み前に議題やテーマを解説し(かつ11時50分~55分には終え)、午後イチはそのテーマのグループディスカッションから開始してみるのも一考です。午後イチの眠気覚ましも解消することができます。