履歴書に書くと、逆に悪い印象を与える資格もあるので注意が必要です。たとえば大昔に取った資格。中学生以下で取得したものを書くのはやめましょう。また高校生でも取れるもの、たとえば英検3級などは書いても意味がありません。英検も漢検も、書くのは2級以上からにしておきましょう。

応募する職種と全く関係のない資格を羅列することも、逆に評価を下げます。たとえば経理に応募しているのに、料理やスポーツの資格をずらずらっとたくさん書くこと。採用担当者は「何がしたいの?」と疑問に思うでしょう。とはいえ、趣味の資格は1つ、または2つ書くと良いスパイスになりえます。たとえば「世界遺産検定」と書けば、「どんな資格なんですか?」と興味を持ってもらえるかもしれません。

半年から1年は準備期間を見ておく

資格取得と再就職は、プランニングを慎重に行いましょう。仕事に生かせるような資格は、半年から1年は準備期間を見ておくといいでしょう。もちろん転職活動と同時進行で取得を目指す人もいます。

勉強のために資格スクールに通うのもおすすめです。仲間と励まし合いながら勉強できるし、ネットワークが広がります。これは通信教育にはないメリットですね。スクールによっては仕事を紹介してくれることもあります。たとえばニチイ学館は資格取得と就職がセットになっていて、資格を取れば自動的に働けるというスタイルで人気を博しています。

難しい資格はちょっとハードルが高い、という人は、趣味と実益をかねた資格を取ってみては。家事が好きな人は家事検定や、野菜ソムリエなど食の資格、整理収納アドバイザーなどの片付け系の資格などがおすすめ。育児中の方には、子育て系の資格を狙うのもいいでしょう。

現在は様々な資格がありますが、気をつけなければいけないのが、悪徳な資格商法です。過去には、会議などの録音をテープ起こしする資格の教室があり、高額な教材や何十万円もする機械を売りつけたりして問題になりました。「合格したら仕事を紹介する」と言っても、最後のほうはほとんど聞き取れないようなテープが送られてきて、合格させないようにしていました。こうした悪徳商法の見分け方として、講座の金額が高すぎるものには注意が必要です。

資格獲得の費用が、仕事の収入に見合わないものは絶対NG。先ほどのテープ起こしだと、1本仕上げるのに数時間ほどかかっても報酬はせいぜい5000~6000円でしょう。その資格を取るコースが50万とか60万もするなんて……おかしいですよね。

人生100年時代、これまで定番であった「大学を出て就職、30年働いて老後生活」というスタイルは終わりつつあります。50代、60代になっても、人生まだまだこれから。いくつになっても、理想の人生のために楽しく勉強していきましょう!

(構成=プレジデント編集部)
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