会社が副業を推奨する本当の理由

国も副業を奨励する時代となりました。大手企業では副業を自社の人事制度などに組み入れるところも出ています。

もちろん専門性を身につけた人が、それを活かして副業でプロフェッショナリティを発揮することは非常に良いことです。一方で、中途半端な副業は、自身の成長や社内評価、転職時の評価を落とすことになることに、皆さん、お気付きでしょうか。

会社が副業を奨励することの「真の意味合い」のひとつに、その人はわが社ではこれ以上の活躍を期待できないからというものがあります。

果たして幹部や中核社員として期待している人に対して、会社は副業を奨励するでしょうか? それらの人たちは本業で成果を出すことに邁進しており、当人も副業など考えもしないでしょうし、副業する時間もないでしょう。

まんまと会社の奨励にしたがって副業に踏み出すことで、会社の中核社員としての期待値や候補者プールから自ら離脱することになるケースがあることに気を付けてください。

転職で副業を求める人の末路

転職活動において「副業を前提とさせてください」という人も増えてきました。転職検討先の企業が募集ポジションにおいて副業を奨励している場合はよいでしょうが、そうでない場合、「この人は、転職してきても当該職務に100%コミットしてくれないな」と判断されるでしょう。面接結果は言わずもがなです。

副業とは本来、本業において独り立ちできるレベルのプロフェッショナリティに達したのち、本業以外に自分の時間の余裕があるならば、その範囲内でやるべきものです。

本業が中途半端なままでやる副業など、たいしたこともできませんし、リターンも見込めません。

そもそも、副業で提供できることがそのレベルにまで達しているのであれば、そちらがとっくの昔に本業になっているはずではないでしょうか。