現金比率を維持するために1年に1回リバランスする

STEP3では、現金比率とリバランスを考慮したポートフォリオを構築していきます。「ご自身の年齢と同じ数値の%」を現金で保有しておき、その現金比率を維持するため1年に1回リバランスします。

具体的には、証券口座へ入金してもその全額を投資にまわすのではなく、一定金額を現金で残しておくようにします。これも一気にやろうとせずに、積立投資を継続しながら、徐々に現金比率を増やしていけばよいでしょう。

このような過程を経て、最終的には株式と現金比率が一定に保たれ、株式は20銘柄に均等に分散されたポートフォリオが構築されます。あとは継続あるのみです。

なぜ今ハウスメーカー2社が「投資に値する」のか

さて、「死ぬまで持ちたい銘柄17」を永久保有銘柄とすると、20銘柄にするためには、あと3銘柄必要ですが、自身で考えていただく余地を残し、銘柄を検討することを通して投資練度を上げ、また、銘柄研究の楽しみを知っていただきたいという想いもあります。

本稿では、「株価次第では投資に値すると考える銘柄」を、ここ最近の株価を踏まえながらあらたに5つ紹介したいと思います。永久保有できるとまではいきませんが、「私が実際に保有している銘柄で安心して長期保有できると思える銘柄」、それと「現在は保有していないものの投資先として検討している銘柄」です。それでは一つひとつ見ていきましょう。

1.積水ハウス

積水ハウスは、累積建築戸数254万戸を誇り、戸建て住宅では長年No.1を誇っています。中期的な平均配当性向を40%以上とするとともに、断続的な自社株買いをおこなっています。実質累進配当銘柄で、業績が一時的に振るわなくなった時期に、わずかでも増配しようとする経営陣の姿勢は評価でき、長期的に保有したいと思える銘柄の一つです。

9月8日の中間決算では通期の業績を上方修正し配当も4円の増配予想から14円に引き上げています。配当利回り4%程度(株価2600円)程度を上限の目途としてコツコツと積み上げていけば問題はないと認識しています。私も今年の5月から7月にかけて断続的に買い増しし、本記事を執筆している時点で1280株の保有となり準主力の一角となってきました。

2.大和ハウス工業

大和ハウス工業は、建設・資材セクターで時価総額トップです。ハウスメーカーでありながら、準大手ゼネコンのフジタを100%子会社としているなど、事業の多角化を推進しています。配当性向は35%、配当下限を130円と設定している累進配当銘柄です。株主還元への姿勢は評価でき、ポートフォリオへ組み込むことを検討してもよい銘柄の一つだと考えます。

大和ハウス工業は現在保有していませんが、累進配当銘柄ですので、配当利回りが4%程度(株価3250円)を確保できるのであれば、少しずつ買っていってもよいかなと考えています。