スティーブ・ジョブズやマーク・ザッカーバーグが実践した同じ服の着回しを女性がやるとどうなるのか。一年3セットの服だけで暮らすスタイリストのあきやさんは「目的は『毎日心地よく自分らしく過ごすこと』です。この生活に慣れてくると、たくさんの服が必要だと思わなくなります」という――。

※本稿は、あきやあさみ『一年3セットの服で生きる 「制服化」という最高の方法』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。

チェックのワンピースを着た女性
写真=iStock.com/GaudiLab
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制服化のメリット①忙しい朝にゆとりが生まれる

制服化(*ファッションをパターン化して「少ない服」で制服のように着回していくこと)すると「何を着ようか考える時間が短くなる」というのが大きなメリットです。

一度徹底的に考え抜いてしまえば、あとは同じ服や似たパターンの服を着るだけなので「考えなくてはいけないこと」がひとつ減ります。

アップルの創業者、スティーブ・ジョブズやフェイスブック(現メタ)の創業者マーク・ザッカーバーグも制服化していたことで有名です。彼らは「何かを生み出すために、同じ服をずっと着ている」のです。「日々の決断の回数を減らして本来やるべきことにベストな状態に臨むため」だと言われています。

私は毎日必ず夜に洗濯をして、朝、乾いた服をそのまま着ています。選ぶ服は、自分が生活する上でのほとんどのTPOに合うように厳選しているので、どこに行く日も、誰と会う日も同じ服で行きます。朝の忙しい時間に余裕ができるので、ゆっくり朝食を食べたり、しっかり仕事の準備ができたり、丁寧にメイクができたりと、時間を有効に使うことができます。

制服化のメリット②余分な出費が減る

制服化ではひとつひとつの服を選び抜いていくので1アイテムあたりの単価は上がることが多いのですが、たくさんの服や雑貨を持たなくてもいいので余分なお金はかからなくなります。目的は「毎日違う服を着ること」ではなく、「毎日心地よく自分らしく過ごすこと」です。この生活に慣れてくると、たくさんの服が必要だと思わなくなります。

自分で手入れできる服しか選ばなくなると、毎回クリーニング屋さんに行く必要がありません。クリーニングを利用する手間やコストが省けて時間とお金の節約にもなります。今まで毎週クリーニング店に通っていたというお客さまから、「風邪をひいた日も、雨が降った日もクリーニング店に通わなくてはいけないと気を張っていたので、やっと肩の荷が降りました」と言っていただきました。制服化をすることで時間とお金だけでなく、「クリーニング屋さんに行かなければ」というプレッシャーからも解放されたそうです。