ここで一度、ドイツの原発状況を説明しておくと、現存する原発は17基だが、2011年3月に7基を停止したため、現在稼働中の原発は9基(1基はもともと技術的な問題で停止ずみ)。政府の発表では、全発電量に占める原発の割合は、17基で約23%、9基で約15%である。

ドイツが誇る超省エネ型建築「パッシブハウス」。同ハウスを建築したダメイル・エルシュレーガー氏は「2年前の冬は寒波の影響で、外気温は零下20度でしたが、室内は19度。部屋は、一定の温度や湿度になると自動的に換気扇が回る仕組みです。必要なエネルギーは一般家庭の10分の1程度です」と語る。省エネ効果とCO2削減が期待できる優れものの建築物だ。

では、すべての原発が稼働を停止する22年までの10年間で、不足するエネルギーはどうするのか。ドイツはその解決策を「再生可能エネルギー」に求めている。