2万円を超える高額電気代の理由

慌ててその口座にある程度の金額を入金し、精査してみた。水道、ガス、電気、固定電話、携帯電話、NHK、新聞、固定資産税、自動車税。そういったものが定期的に引かれているが、合計してみると結構な金額になることに気がついた。そのままにしておいたら、誰も暮らさない家に今後もこれだけのお金がかかっていくのかと思うと目まいがした。なんとか対策を考えなくてはならない。

まずは実家に届いていた公共料金の検針票をじっくり眺めるところから始めた。父の手で決まった場所にきれいに整理されていた。もっとも高い料金が引かれていたのが電気代。父が亡くなる前の最後の月は電気代が1万7000円もかかっていることがわかった。過去の検針票を見つけると普段は1万2000円前後だが、2万円を超えている月もある。電話をして理由を聞いてみた。

「おそらく寒い時期や暑い時期の暖房と冷房ではないでしょうか」と電力会社の女性は言った。事情を話すと、契約のアンペア数を落としてはどうかと勧められたので、さっそく手続きを取った。悩んだ末、複数の部屋の冷房や暖房を使う可能性も考慮し、60アンペアから30アンペアにした。数日後にブレーカーを交換しに来るという。

白い壁の部屋の内部の背景のエアコン
写真=iStock.com/Kwangmoozaa
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長期間使っていない付帯サービスばかり

次に検討したのはガスの契約について。実家ではいまだに台所の裏にプロパンガスを置き、そこからガスを引いてコンロの火を使うようにしていた。この家で私が料理をすることはないだろう。幸い電気ポットがありお湯を沸かせるのでお茶は飲める。お風呂のお湯を沸かすのは昔ながらの灯油式ボイラーだ。そこで思い切って契約を停止することにした。

やけに高い固定電話の料金は、数カ所に電話をすることでその理由が判明した。インターネットのプロバイダー料金が含まれていたのだ。しかもリモートサポートサービスやキャッチホンなど、おそらく10年以上使ってもいなかったであろう付帯サービスがたくさん付いていたのも料金が高い理由だった。