LINEの会話はどうすれば終わるのか。武庫川女子大学助教の岸本千秋さんは、自らの授業を受講する学生を対象に調査を実施した。岸本さんは「LINEはコミュニケーションツールとしての歴史が浅く、対面や電話のような会話終了の形式が確立しているとは言い難い。今はルールが生まれる過渡期にある」という――。
カフェで向かい合って座り、スマホを手に会話する女性たち
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20代におけるLINE利用率は97.7%

LINE会話は、相手の顔が見えない、文字を中心としたコミュニケーションであるが、対面や電話でのおしゃべりに似た一面もある。会話を終える場合、対面では、互いに何度もお辞儀をしたり別れの挨拶を繰り返し言い合ったりすることが一般的だとされている。また、電話では、用件を再確認したり別れの挨拶を交わし合ったりといった一連の流れによって会話の終結に向かっていくことが一般的だ。これらはいずれも、別れ際における相手への配慮であり、円滑なコミュニケーションのために行われる一定の行動様式とされるものである。

では、顔が見えず声も聞こえない、文字中心でのやりとりがなされるLINEでは、どうやって会話を終わらせているのだろうか。そして、そもそも、会話を終わらせる際に、気を遣ったり戸惑ったりすることはあるのだろうか。