平日1時間以上ネットを見る子は1年後に成績が下がる
日本の子ども達のインターネットの利用状況はどうでしょうか。令和2年度(2020年度)「青少年のインターネット利用環境実態調査」(内閣府)によると、10~17歳のインターネット利用時間は1日平均3時間強、3割強が5時間以上使っており、この使用時間は年々増加しています。
この現状を鑑みると、衝撃とも言える研究成果が最近発表されました。9949人の10代の子ども達のデータを分析した結果、学校がある日に1時間以上、週末に1日4時間以上を、娯楽的に、インターネット、ソーシャルメディア、ゲームに費やす子どもたちは、1年後に、国語、数学、英語などのテストの成績が下がっていたというのです。
学習意欲と集中力が低下する
それだけでなく、この調査では、彼らは学習意欲が低い、授業中の集中力が低い、学校を退屈だと感じるというような傾向も見られました。毎日4時間以上をネットなどに費やす子どもたちは、そうでない子よりも4倍、不登校のリスクが高くなることも示されています。
他の研究からも、学習時間は同程度にも関わらず、ネットやSNSなどに費やす時間が長い子どもの方が、学習意欲や学習成績が低くなることが報告がされています。日本での小学校5年生~中学校3年生を対象にした調査でも、スマホの使用時間と学業成績の関係について行われた調査で1日2時間以上勉強していても、スマホ使用が4時間以上になると、スマホをやらないけれども勉強時間が30分未満の子より成績が悪いことなども示されています。