サービスはそのままに節約できる「乗り換え」
3つのアクションを行うと20年間で1000万円は貯まります。書籍『お金の増やし方』(主婦の友社)から抜粋して、ご紹介します。
まずは、「よりお得なサービスに乗り換える」の具体例を見ていきましょう。
●スマホの乗り換え
毎月のスマホ料金はどれくらいでしょうか。月8000円以上という方もいるかもしれません。今は大手キャリア(携帯電話会社)からも格安プランが登場して、乗り換えるだけで月3000円程度に下げることも可能です。月5000円下げられれば、家族2人分なら、月1万円分で、20年間なら240万円のお金が貯められることになります(20年後に、今とは違うスマホが出ているかもしれないということはひとまず置いておきます)。
大手キャリアの別ブランド(auならUQモバイル、ソフトバンクならワイモバイル)のほか、格安SIM(MVNO)のマイネオやOCNモバイルONE、イオンモバイルなどに乗り換える手もあります。
●電力会社の乗り換え
2016年の電力の自由化によって、電力会社を自由に選べるようになりました。電力会社を乗り換えることで、料金が安くなる可能性があります。在宅勤務が増えている今、電気代が上がって気になっている方は、ぜひ検討してみましょう。
比較サイト(エネチェンジ、価格.com電気料金比較、新電力比較サイト)を利用すると、乗り換える際の手間も時間もほとんどかかりません。
ある家庭(4人家族)で試算をしてみたところ、年間2万円安くなることがわかりました。20年間では40万円です。一度、試算だけでもサイトで行ってみてください。
ふるさと納税を利用しない手はない
次に「制度を理解して、もれなく利用する」の具体例です。
●ふるさと納税を利用する
すでに行っている方も多いかもしれませんが、「ふるさと納税」は注目したい制度です。
応援したい自治体に寄付をして手続きをすると、年間2000円を超えた金額(家族構成や年収によって上限あり)に対して、所得税や住民税の還付や控除を受けられ、さらにお礼として自治体から特産品などの返礼品を受けとれる制度です。
お金として増えるわけではありませんが、例えばお米やお肉、フルーツ、その地方自慢の工芸品などを選ぶことで、家計が少し助かるかもしれません。
返礼品の調達価格は、寄付額の3割以下という決まりがあるため、例えば1年間で5万円のふるさと納税をした方は、(金額換算をするのもあれですが)年間1万5000円ほどの返礼品を受け取れる可能性があります。今後、制度が変わらなければ、という前提にはなりますが、20年間で約30万円分になります。共働きの夫婦それぞれが行えば、約60万円分です。
ふるさと納税は、お得感がクローズアップされがちですが、地方の産業を応援することにもつながります。筆者自身、たくさんの地域の取材をしたことがありますが、「幼稚園のバスを買えた」「町おこしができた」「食品や工芸品を全国の人に知ってもらえた」という喜びの声をたくさん聞きました。まさに、地方を支える仕組みでつくられたのがふるさと納税なので、うまく活用されている例ですね。