「自分はワクチンなしでも大丈夫だ」と信じている人が、仮にその人自身については正しかったとしても、家族や友人そして群衆を通じてほかの人々に、場合によっては死の病をもたらしているのである。

米国では、科学的真理を認める人々と、いまだ影響力の強いトランプ前大統領が唱える“自分に都合のよい世界”を信じて科学を軽視する人々の間で、認識の対立が政治的対立につながっている。ペロシ下院議長の言葉によれば、「ドナルド・トランプはクレイジー、つまり正気の沙汰でないのです」ということであるが、大統領選挙に敗北しても根強い人気がある。