善友と悪友の見極め方

では、どのような友が、真の友と呼ぶべき真の友で、どのような友が避けるべき友なのでしょうか。その見極め方は、シンプルです。その友の「言葉ではなく、行為を見る」のです。その友の「言葉ではなく、成したこと」を見るのです。

口先だけの人は、時に美しい言葉を語ります。時に甘味で巧みな言葉を語ります。しかし、そこに行為が伴わない人、自分のメリットのためにしか行動しない人、道徳的ではない人は、真の友ではありません。言葉ではなく、行為を見る。言葉でなく、その人が成したことを見る。それが、善友の見極め方です。

「普通の友達さえいない」と言う人へ

先に、「善友をもつことが大切」という話をしました。けれども、実際には、善友を得ることは簡単ではありません。善友どころか「自分には普通の友さえいない」と、一人ぼっちの寂しさを感じている人もいます。

私はYouTubeに「大愚和尚の一問一答」という、悩み相談番組を開設しているのですが、そこには「孤独感」に苛まれている方々から寄せられる相談が少なくありません。決して引きこもっているわけではない、普通に会社に行き、普通に仕事をして、普通に生きているけれども、ふとした瞬間、一人ぼっちの「孤独感」に襲われるというのです。

暗い寝室に座っている落ち込んだ女性
写真=iStock.com/kitzcorner
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SNSを通じて大勢の人々と繋がっているようでいて、実は孤独。インターネットを通じて、世界と繋がっているようでいて、実は孤独。多くのファンを抱える芸能人であっても、実は孤独。多くの社員を抱える社長であっても、実は孤独。帰る家や家族があっても、実は孤独。そんな孤独が現実にあるのです。何を隠そう、私自身も、かつてはそのような孤独感を抱えて生きていました。