7月23日に東京オリンピックが開幕した。新聞やテレビでは、メダル獲得にまつわるアスリートの感動エピソードが乱舞している。文筆家の古谷経衡さんは「だから私は東京五輪に反対してきた。なぜ感動を押し付けられなければいけないのか」という――。
東京オリンピック開会式で国立競技場から打ち上げられる花火
写真=EPA/時事通信フォト
東京オリンピック開会式で国立競技場から打ち上げられる花火=2021年7月23日

この同調圧力には耐えられない

私は昨年の時点で、東京五輪は中止すべきと主張していた。そこには菅義偉首相が嫌いだからとか、自民党に対して不支持であるといった政治的な理由があるからではない。私が東京五輪に反対していたのは、

「せっかく五輪が日本で開催されるのだからみんなで応援しようよ! ホスト国として五輪を盛り上げていこうぜ! 若者や子供たちに夢や希望を与えるためにみんなで頑張ろうよ!」