適応力も抜群だったくりぃむしちゅー

ずっと一緒にやってきた同世代のコンビたちが、今でも活躍しているのは本当にすごいことだと常々思っている。若手の頃から比べると、芸風が少しずつ変化しているのも面白い。

かく言う僕も、20代の頃からは考えられないキャラクターとなってしまった。ブレブレである。

その時の状況や時代に合った「適応力」や「調整力」という面においても、やはり“くりぃむしちゅー”は圧倒的だった。

決してひな壇でワーワー騒ぐタイプではないけれど、自分たちなりのコンビネーションを生み出したり、すぐ上の大スター“ネプチューン”のカウンターとしてちょっと悪役っぽいことをやってみたり……。どんどん進化を遂げながら、きちんと結果も残していた。

一方、「ブレない人」の筆頭といえば、つっちーこと土田晃之だろう。もう昔から、あのふてぶてしいけれど堂々とした態度は健在で、トークの説得力も抜群だった。ちょうどこの間も本人と「ブレてないよね」という話をしたばっかりだ。

人気番組に一通り出ても結果を残せなかった

しかし、こうして周りのコンビが確実に爪痕を残していく中で、いつまでたってもブームに乗り切れなかったのが当時の僕らである。『ボキャブラ天国』に始まり、『爆笑オンエアバトル』『エンタの神様』『レッドカーペット』まで一通り出演は果たしたが、すべてに結果を残しきれなかった。

周りからは

「お前ら、全部出てずるいな」

と言われたりもしたが、それは僕らが売れなかったから。売れるために次も出なければならなかったのだ。

さらに、熾烈な争いは東京の芸人内だけではない。関西には陣内(智則)やケンコバ(ケンドーコバヤシ)、中川家など、名だたる猛者ぞろい。

「もう無理だ」と心が折れかけたことも一度や二度ではない。とんでもなく過酷な場所に自分はいるんだ、と痛感していた。