メールもトラブルが続く。Gメール(Gmail)のアドレスを使っているが、アウトルックでの送受信に異常に時間がかかる。Gメールとアウトルックは、ファイル管理の仕方が異なるので時間がかかるそうだ。サポート担当者が、リモート操作でGメールの設定を変更すると、多少速くなった。だが、その後も同じ現象が頻発する。

言い出せばきりがないほどトラブルが続く。だんだん分かってきたのは、私が体験したトラブルの大半が、「デフォルト(既定)設定」「ネット」「縦割り」絡みということだ。

ユーザーを苦しめる「デフォルト設定」の罠

パソコンやソフトには、標準的な使用を想定したデフォルト(初期)設定がされている。私は「オフィス」を購入したのだから、当然、メールソフトは「アウトルック」がデフォルトだと思っていた。しかし、そうではなかった。

パソコン画面下のタスクバーに表示されているメール型のアイコンをクリックすると「登録」を求められる。取材先から届いたメールや添付のPDFファイルに記載されたメールアドレスをクリックしても、メール作成画面は出てこない。サポート窓口へ問い合わせて、ようやくメールソフトのデフォルトが、ウィンドウズ10のおまけソフト「ウィンドウズメール」になっていると分かった。設定を変えると、あっけなく解決した。

ワンドライブへの保存といい、アクティブ時間といい、デフォルト設定には注意が必要だ。ネットを見ると、「ウィンドウズ10の余計なお世話をオフにしたい」「ウィンドウズ10を勝手に再起動させないための設定」などの書き込みがたくさん出てくる。悩まされている人が多いのだろう。

また、ネットを通じてさまざまなものがパソコンに入り込もうとしてくる。必要なソフトをネットでダウンロードしたら、頼みもしないセキュリティーソフトがくっついてきた。私のパソコンには別のセキュリティーソフトが入っている。うっかり組み込んでしまうと、トラブルの引き金になりかねない。

ウィンドウズ10のおまけソフトの中で、不要なものを削除したが、「自動更新の際に戻ってくることもある」と、パソコンメーカーの担当者から教えられた。ネットを通じて、自分たちのサービスに誘導しようという仕掛けがあちらこちらに設けられている。落とし穴に気をつけたい。