心配事の9割は起こらない
実際、ペンシルバニア大学のボルコヴェックらの研究によると、心配事の79パーセントは実際には起こらず、しかも、残りの21パーセントのうち、16パーセントの出来事は、事前に準備をしていれば対処が可能。つまり、心配事が現実化するのは、たった5パーセント程度という結果を導き出しました。
ですから、心配しすぎる傾向がある人は、こういった研究の存在を意識しつつ、心配事はなるべく心配しすぎないように。
また、行動するのが不安というときは、「案ずるより産むが易し」「やらない後悔よりやる後悔」のような、自分自身を鼓舞するマジックフレーズをもっておいて、ことあるごとに口にして行動に移してみてはいかがでしょうか。
多少の不安や緊張があってこそ力を発揮できる
不安は考え方1つで戦略的武器になります。
「感情を抑制することが、よりよい決断につながるというのは間違いだ」とは、リスボン大学の著名な神経学者・ダマシオの言葉です。
不安な状態にあるからこそ、状況をより客観的に見ることにつながる。本番に不安を覚えるから、あれこれ努力したり、対処方法を講じようと思う……“不安は知性の証拠”なのです。
また、「多少の不安や緊張がなければ、人は高いパフォーマンスを発揮できない」と、ハーバード・ビジネス・スクールのブルックスの研究で述べられています。
不安は、生物としての行動原理です。不安を感じるからこそ、何かをしなければいけないと自分自身を鼓舞させることにつながります。