なぜ今まで竹花氏の経歴詐称はバレなかったのか

しかし、ここで一つ素朴な疑問が生まれないでしょうか。

写真提供=扶桑社

なぜ彼はここまで経歴詐称がバレなかったのでしょうか。

それは、彼が主戦場としているのがTwitterではなくインスタグラムとYouTubeだったというのが挙げられます。

インスタグラムは、リツイートがないためTwitterに比べて拡散されにくいSNSです。

いわば、興味を持った人だけをフォローし、興味を持った人の投稿だけを見るSNS。しかも、“インスタ映え”という言葉に象徴されるように、自分を盛ることを目的とした投稿が多いのです。

いわば、背伸びした投稿が当たり前のメディアと言うことができるでしょう。

そんな「背伸び投稿」をしていれば、Twitterならばすぐにツッコミが入ります。

しかし、インスタグラムは雰囲気が重視されるSNSであるためそんなツッコミが入らないばかりか、盛っている世界観を構築しやすいのです。

事実、竹花氏のインスタグラムの投稿を見ると、東南アジアの高級リゾートホテルで過ごす姿など「成功者の象徴」のような写真が目立ちます。

簡単に言えば、彼は「インスタ映え」する写真を載せ続けていたので、インスタグラムを通して竹花氏を知った人は、彼に憧れて“信者”になった可能性が高いのです。

さらに、彼のYouTubeチャンネル「竹花貴騎MUPビジネスカレッジ」は国際色豊かであることを顕示するように、プライベートジェットで世界を渡り歩くシーンを挿入しています。最後は外国人男性が不必要に英語で話し、チャンネル登録を促してきます。

一口で言えば、他のYouTubeチャンネルに比べて竹花氏のそれは「海外っぽさ」を雰囲気として醸し出している。この、「なんとなく金持ち」「なんとなく海外で活躍してそう」「なんとなくお金を持っていそう」といった“なんとなく”のコンテンツこそが彼の影響力の本質だったのです。

竹花氏はTwitterの使い方があまりにも下手

その点で、今回経歴詐称疑惑を指摘した田端信太郎氏がTwitterで人気を集めている事実と比較すると、竹花氏はとても対照的な存在と言えます。

竹花氏は真面目にツッコまれることに慣れていないのです。

それを裏付ける事実として、竹花氏はTwitterの使い方があまりにも下手という点が挙げられます。彼はこの炎上以降、批判的なTweetやリプライをするアカウントはすべてブロックし、都合の悪い情報をすべてシャットアウトしています。

しかし、Twitterはブロックをされたアカウントが「この人にブロックされた」とツイートする傾向があり、「都合の悪い声は耳を傾けない」ということがむしろ露呈され、火に油を注ぐことになってしまうことが多いのです。

そして、竹花氏も現在同じ道をたどっています。

そもそもの経歴詐称に注目が集まったきかっけは、彼がYouTubeチャンネルで私や、堀江貴文氏や田端信太郎氏など大物ビジネス系インフルエンサーに対しなりふり構わず批判的なコメントをし、かみ付いていたことが大きいと言えるでしょう。

その批判こそが、Twitterで積極的に発信する私たちの目に留まり竹花氏の実態を調べるきっかけになってしまったのです。