コロコロ言うことが変わるメディアの無責任

メディアは無責任にウイルスの毒性が弱まったとも言いだしました。新型コロナウイルスは、人工ウイルスになったり強毒になったり弱毒化したり忙しいウイルスです。今になって、「ウイルスが刻々と変化しているのでTV出演して説明してくれませんか」などという出演依頼がいくつか来ました。

何を戯事たわごとを言っているのでしょう。新型コロナウイルスは、最初から今も何も変わっていません。現在、陽性者は5万人を突破しています。予定では夏でも強毒で少なくとも2割が重症化して何万人も瀕死の状態のはずだったと思います。どうなってしまったのでしょう。

沖縄での流行が報道されていますが、その数百人、一人ひとりの沖縄までの経路を報道しなくて良いのですか? 最初メディアは個人の路線特定など詳細に公開すべきと主張していました。こうなることを半年以上前の2月から予見し、忘れないように記録を続けました(※17)。様々なことが、どれだけ放言されているか理解できるでしょう。

「正しい情報をもとに我慢して粘り強く頑張りましょう」と言いたい

末端の弱い個人やお店を追いつめる一方で、スウェーデンの疫学責任者アンデシュ・テグネル氏や米ニューヨーク州のクオモ知事のような、未来のどうなるかわからないことにも責任を取る覚悟をした統一された指揮者は、日本には最初から不在でした。記録は破棄され、チームは解散しました。

冒頭のバス会社の社長さんや国民は、この状況と戦っていたのです。お店を閉めた老舗の店主の方、甲子園やインターハイが中止され、休校になった学生、ウイルスを持っていないのに地元に帰れない都民……皆同じです。これから補助金のための増税が始まりそうです。不条理の極みです。

私は最初から「正しい情報をもとに我慢して粘り強く頑張りましょう」と凍える人々を毎日励まし続けました。冷たい波を一緒にかぶりながら周りの人々を励まし、泳ぎつづけました。そして、6月から凪がやってきました。恐怖を与えず、もっと外に出るべきだったと思います。これからは、美しい外の風景を楽しみましょう。