スマホアプリの企画開発、新規事業コンサルティングなどを手がける「uni’que(ユニック)」は「全員複業」で、手掛けるサービスは女性向けに特化しています。なぜそう決めたのか、どんな効果が生まれているのか、代表の若宮和男さんに聞きました。
uni’que(ユニック)のメンバーと打ち合わせをする若宮和男さん(中央)
uni’que(ユニック)のメンバーと打ち合わせをする若宮和男さん(中央)(写真=同社提供)

「女性主体」は超合理的な経営戦略

uni’queは、いわゆるITベンチャーですが、少し変わっているのは女性向けのサービスしかやらないこと。これは、僕自身がこれまでの職場で経験してきたことが元になっています。

これまで、複数のIT企業で新規事業の立ち上げに携わってきましたが、そこで感じたのは、「女性のアイデアやニーズが生かされていず、そこに目を向けないのはもったいない」ということです。

大企業の意思決定者は男性が多いので、女性が女性向けの事業案を出しても「理解できないから却下」ということがままあるんです。しかしスマホが主体になった時代のインターネット事業では、女性のニーズがサービスの成長に直結します。これは大きな機会損失だと思い、2017年にuni’queを立ち上げました。

男性視点のフィルターをかけず、女性のアイデアを素直に世に出す。そうすればこれまで見えていなかったニーズをしっかりつかめて、事業として成功するはずだと考えました。

「女性主体」というと、「ジェンダーギャップを正す」とか社会貢献とか、何か立派な目的があるように思われるんですが、そんなことは全然なくて(笑)、事業成功のチャンスに目をつけただけ。実は超合理的な経営戦略なんです。