※本稿は、(ゲッターズ飯田/佐々木優太)著『幸せ舞い込む! あなたの開運神社』(朝日新聞出版)の一部を再編集したものです。
「神様好き」の日本人
「八百万の神」という言葉をご存じでしょうか? 「八百万」とは「数が限りなく多い」という意味。
昔から日本では、どんなものも神が宿ると考えられていて、山や木などの自然物、はたまた家の台所やトイレに至るまで、人間の身の回りには数多くの神様が宿るとされてきました。
いまでも山や岩などを御神体とする神社はたくさんあります。
奈良時代になると、神話が『古事記』や『日本書紀』のかたちで記され、この中にもかなりの数の神様が登場します。
時代が進むと、菅原道真公や徳川家康公など実在の人物の力が宿ったとされる神様や、「気象の神様」「市場の神様」など特定の職業の神様も祀られるようになります。複数の神様を祀る神社も多く、日本人の「神様好き」がうかがえますね。
不倫や浮気、ケンカや殺しと何でもアリ
では、少し視点を変えて、「日本の神様」の特徴を見出してみましょう。
まず神社(神道)には、「唯一絶対神」といった神様はいません。開祖や教祖もいませんし、教義・経典もないため、たとえば、「善行を積めば幸せになれ、悪行を犯すと罰が下る」といったジャッジもありません。
「善と悪」の判断は、我々人間のモラルにゆだねられているのです。言葉を選ばずに言うと、日本の神話に出てくる神々は「何でもあり」です。不倫や浮気もあればケンカや殺しもあるし、嫉妬したり恨んだりと、とても人間的です。
また、神様それぞれに得意なことがあり、我々はその働きに生かされています。日本人が勤勉で仕事好きと言われるのは、日本の神様が働き者だからかもしれません。
人間っぽさのある神様に、なんだか親近感を抱いてしまいますよね。