27種類の体型タイプのうち、あなたはどれ?
ビフォーコロナの百貨店は、買い回りが楽しかった一方で、「店ごとに試着しようとすると、脱ぎ着に時間がかかる」や、「ブランドの垣根を越えて、自分に合う洋服をアドバイスしてほしいのに」と感じていた人も多いはず。
ところが、マッチパレットでいったんサイズが可視化されれば、約50のブランドをまたいで、およそ1万種類もの洋服から、自分好みのスタイリング提案が可能に。計測結果は店頭のタブレットでじっくり見られるほか、その一部をプリントアウトして自宅に持ち帰ることもできます。
計測ポイントは、トップバストやウエスト、太ももなど全身18カ所。体の厚みやバスト~ウエスト、下半身の広がりなどを軸に、最終的に27種類の体型タイプに分類されます(今後変更・修正の可能性あり)。
果たして、自分はどの体型タイプなのか? 興味とともに「怖いもの見たさ」の感情も加わって、想像するだけでドキドキしますよね。
なぜ「ZOZO SUIT(スーツ)」は失敗したか
体型タイプの計測といえば、かつて「ZOZOTOWN」が提供していた「ZOZO SUIT(スーツ)」をイメージする人も多いでしょう。
17年11月のサービス開始当初、ZOZOTOWNには約100万人もの申込みが殺到し、大いに話題となりました。ですがその後、配送遅延や計測データに関する誤差の指摘が相次ぎ、結果的に18年度の大きな「赤字」要因となった。まだ記憶に新しいところです。
ですがそれ以前に、私が取材した女性たちからは「こんなデザインの(計測)スーツ、自宅でも恥ずかしくて着られない」や、「自分のサイズが誰に知られるか分からなくて、怖い」といった声が、本当に多くあがっていたのも事実。
そう、とくに女性にとって体型タイプの計測には、計測時の心地よさや「信頼関係」が大切なんですよね。
逆に言えば、百貨店ならではの信頼感や、約10人のスタイリストとの「顔が見える関係」こそが、三越伊勢丹の強みでしょう。