店舗入れ替えは根本的な解決にならず
こんにちは、桶谷功です。
今年(2021年)の1月、大型商業施設「ギンザ シックス(GINZA SIX)」内の22店舗が撤退することになりました。
ギンザ シックスが松屋銀座店の跡地にオープンしたのは2017年のこと。ラグジュアリーな雰囲気が話題となり、開業初年度は2000万人が訪れたものの、最近はコロナでインバウンド消費も落ち込んでいました。おそらく店舗を入れ替えることで活性化を狙ったのでしょうが、百貨店の閉店が相次いでいるなかで、根本的な解決にはならないのではないでしょうか。
脱百貨店モデルだが、中身は百貨店のまま
ギンザ シックスは「脱百貨店モデル」だと言われています。つまりモノを売って儲けるのではなく、各テナントから固定家賃プラス売り上げに応じた賃料を受け取る「不動産モデル」です。しかし消費者からすれば、お店で買い物をする行為自体、百貨店と何ら変わりません。つまり中身は百貨店のままなのです。ギンザ シックスは、「いままでこのやり方で儲かってきたんだから」と過去に固執し、消費者を見ていないような気がしてなりません。
銀座という街自体、いまや魅力を失っています。コロナの流行前から日本人の姿をあまり見なくなったし、平日の昼間などは特に、単なる外国人の観光地のようになってしまいました。日本人にとって、銀座という街の特別感が失われてしまった以上、インバウンド需要を取り込むしかありませんが、コロナではどうしようもない。結果的に壊滅状態になってしまったのでしょう。