「東大・早稲田・慶應(以下・東早慶)クラスの男性なら、35歳までであれば、年収がそこまで高くなくてもほぼ結婚が決まります。ただ、高学歴男性の弱点は、余裕があって危機感が薄いこと。大企業勤務で今後も年収が上がっていく展望があるから、女性もついてくるだろうという自信を持って、39歳ぐらいではまだ焦りません。気がつくと年齢を重ねてニーズが低減している、というケースもあります」(真央氏)

そして男性だけでなく、女性に対しても高学歴志向が垣間見えた。アンケート調査で、「相手が自分より高学歴・高偏差値でもよい」と答えた男性は62.9%。男性は自分よりも高学歴の女性を敬遠しがちなイメージがあるが、約6割はこだわっていないのだ。真央氏によれば、近年、経済の先行きが不透明になったことから、共働きを希望する男性が増加。いわゆるバリキャリ女性への需要は年々高まっており、「『頑張る女性をサポートする側に回って、自分も生活レベルを上げたい』という男性もいる」(真央氏)という。

慶應は結婚相手に同窓を選ぶ

個別の大学ではどこが人気なのか。

「男性で人気があるのは東早慶。それ以外だと一橋や東工大でしょうか。『就職を頑張っている』『男性率が高く、力強さや逞しさがある』というイメージがあって、印象がいいんです。女性では上智や青学の結婚が決まりやすい。家が裕福だったり、女子力を磨いたりして、セレブ婚を実現してる女性が多い気がします」(真央氏)

学歴が近ければ「価値観が合う」という期待に

東早慶の中で評価が分かれやすいのが、東大だ。エリートを数多く輩出する強みがある半面、「頭の回転が速すぎて話についていけない」「異性とのコミュニケーションが苦手」などの典型的なイメージから遠慮する女性が一定数いる。対して早慶は「勉強も恋愛もバランスよく取り組んできた」と思われることが多く、評価が高い。

結婚相手として早慶のどちらがよいか、アンケート調査した結果、男女合わせて早稲田を選んだのが7.3%、慶應が9.7%と大きな差はなかった(図4)。早稲田を選んだ理由で目立ったのは、「庶民的なイメージ」「慶應は遊んでいそう」。対して慶應は「育ちがよさそう」「真面目なイメージ」だ。

「早慶の男性人気を比べると、完全に女性の好みで、どちらかが上ということはないですね。ただ婚活する立場からすると特徴があって、慶應の方はとにかく堅実で、経歴や家柄を重視します。特に女性は理想が高くて、なかなか決まらないことも。また団結力が非常に強く、男性が同窓の女性を好むのも慶應の傾向です。一方で早慶卒の女性に共通していることは、結婚相手の男性に少なくともMARCHクラス以上の学歴を望む女性が多いということ。最終学歴がそれ以下だと、最初から『会わない』という方もいます」(真央氏)