そこで、この時間をムダにせず、目の前にあるテストのパート3と4の設問の先読みにあてましょう。また、パート2の冒頭にも「Directions」があって30秒ほどの先読みの時間ができるので、なるべく多くの設問に目を通しておきます。

確かに、パート1と2を解いてからパート3と4に戻ってくると、先読みした内容をあまり覚えていないかもしれません。しかし、初めて見る設問を読むよりはずっと速く読むことができて、余裕を持って正解を探せます。

また、リスニングに関してはすべてのパートにおいて、おのおのの正解を探り当てたら、問題の音声が終わるのを待たずに、次の設問に目を移すようにして時間を効率よく活用します。これら一連のトレーニングをするのなら、すでに何度もやって慣れてしまった公式問題集ではなく、『TOEIC L&Rテスト 至高の模試600問』などがお勧めです。

当日の耳慣らしにお勧めの素材

一方、800点レベルでリーディングが弱い人は75分の試験時間では足らず、しっかり読めば間違いなく正解に行きつくパート7の設問を10問ほど手付かずで残してしまう傾向が強いようです。そこでパート5と6を合計15分で通過して、残りの60分をパート7にあてるようにします。

そのためには、たとえばパート5の品詞に関する問題は、選択肢の単語をはめ込むカッコの周りを見ただけで、名詞や形容詞など、どの品詞の単語が入るかがわかるようにしておく必要があります。そこで『TOEIC L&R TEST 900点特急 パート5&6』などを使ってトレーニングすることをお勧めします。

単語については『TOEIC TEST 必ず☆でる単 スピードマスター 上級編』の900点レベルの単語に絞って、口に出しながら覚えていきましょう。そして残り1週間になったら、過去に間違えた問題の箇所を復習して、公式問題集のリスニングを再度聞き込みます。その間に初めてチャレンジする模試に取り組んで、時間配分や先読みのチェックを行います。

TOEICテストの当日の朝から本番までは、ナレーターが同じ公式問題集のリスニング音声で耳を慣らしておきましょう。そして、試験の最中に2択まで選択肢を絞れたものの、どちらか迷ってしまった場合は「期待値0.5」に懸けて直感で選び、どんどんと先の設問に進んでいくようにしてください。その割り切りが、念願であった900点到達をあなたにもたらしてくれるでしょう。